【目次】
・単語を性格に応じて十種類に分類する
・分類の基準は3つ
① 自立語と付属語
② 活用の有無
③ 自立語を含む文節のはたらき
・表を暗記するだけではダメ!
ことばの最小単位である単語の説明と単語分けについて大まかに解説をしました。
その後、文節のはたらきや単語を2つの側面から分類することを説明しました。
これまでの解説は、今回ご紹介する『十品詞分類表』を作成するための布石でありました。
さあ、いよいよ単語を10個の種類の「品詞」に分類してみましょう。
Step1.
まずは単語をそれ自体で意味が通じるかどうかで2つに分けます。それすなわち、
・単体で意味が通じるならば → 自立語
・単体で意味が通じないならば → 付属語
と分けます。
Step2.
次に、Step1.で分けた自立語と付属語それぞれについて、下に続くことばによって形が変わるかどうかで更に2つに分けます。それすなわち、
・下に続くことばによって形が変わるならば → 活用がある
・下に続くことばに関係なく形が変わらないならば → 活用がない
Step3.
付属語はそれ自体では文節を作れませんが、自立語はそれを含む文節が必ず一つのはたらき(役割)を持ちます。それすなわち、
① 述語になる
② 主語になる
③ 修飾語になる
④ 接続語になる
⑤ 独立語になる
ただし、修飾語にはもっぱら動詞などを修飾する連用修飾と、名詞を修飾する連体修飾とがあります。
≪注意≫
ここで重要な文法用語を2つ紹介しておきます。
1.体言…名詞のことを体言とも言います。
2.用言…単体で述語になることばを用言と言います。
この用語は日本語の文法解説でひんぱんに登場しますので、しっかり覚えてください。高校で学習する古典文法でも重要な用語となります。
以上の説明を基に、単語を十種類の「品詞」に分類することができます。この一覧表のことを『十品詞分類表』といいます。
この表は非常に重要なものなので、まずは何度も白紙に鉛筆で書いて腕が覚えるまで書き取り演習してください。
しかし、暗記できたからといって安心してはダメです。
品詞の定義を自分の頭で考え、品詞分類をするときに立ち戻るべき”道しるべ”のうようなものなので、「動詞ってなんだっけ?」「形容詞と連体詞ってどこが違うのだろう?」といった疑問が湧いたら、すぐにこの表に立ち戻ってください。きっと答えが見つかります。
今回は書き取り演習用のプリントを配布いたします。自習にお役立てください。
十品詞分類表-演習プリント.pdf - Google ドライブ
次回から品詞の各論編となります。まずは動詞から解説します。