自立語の最後を飾るのは感動詞。今回は感動詞についてくわしく解説します。
感動詞とは、「あっ!」「こんにちは」「おい」など、気持ちを表したり、相手に呼びかけたりする言葉のことです。
感動詞は、文の中でほかの言葉と文法的につながらず、単独で使われるのが特徴です。これを文節のはたらきのところで「独立語」と説明しました。
たとえば、
「やったー!テストで満点が取れた。」
→「やったー」は喜びの気持ち(感動)を表している感動詞です。
「おい、ちょっと待ってよ!」
→「おい」は呼びかけの言葉で、これも感動詞です。
では定義してみましょう。
感動詞とは、自立語で活用がなく、それを含む文節が他の文節から独立している単語のことをいう。
感動詞は意味の上から次の5つに分類されます。
① 感動
驚き、喜び、悲しみ、怒りなど、そのときの気持ちや感情を表します。
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例:「ああ」「うわっ」「やったー」「ちぇっ」「えーっ」
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文例:「やったー!ずっと欲しかった本が手に入った。」
② あいさつ
人と会ったり別れたりするときに使う定番のあいさつ言葉です。
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例:「こんにちは」「おはよう」「こんばんは」「さようなら」「ありがとう」「ごめんなさい」
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文例:「こんにちは。今日はいい天気ですね。」
※「ありがとう」「ごめんなさい」などは動詞の一部と考えられることもありますが、中学生では感動詞として学ぶことが多いです。
③ 応答
会話の中で、相手の呼びかけに返事をするときに用いられます。
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例:「はい」「いいえ」「うん」「ううん」「ええ」
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文例:「うん、それでいいよ。」
これらの言葉も、単独で気持ちや意志を伝えていて、文法的には他の語とつながりません。
④ 掛け声
運動や行動のときに気合を入れるときの声やかけ声です。
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例:「それっ」「えいっ」「よいしょ」「どっこいしょ」
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文例:「それっ、みんな、綱を引いて!」
「よいしょ」「どっこいしょ」などは、日常生活でもよく使いますね。
⑤ 呼びかけ
人に注意を向けたり、呼びかけたりするときに使います。
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例:「おい」「ねえ」「ちょっと」「もしもし」
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文例:「ねえ、これを見てちょうだい。」
電話で使う「もしもし」も、立派な感動詞です。
感動詞の使い方のポイント
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文のはじめに使われることが多い
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ひとつの文節で独立して使われる
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かぎかっこの中で使われやすく、会話文にたびたび登場する
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句読点(「、」「!」など)といっしょに使われることが多い
たとえば、
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「ああ、もう時間がない!」
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「もしもし、○○さんですか?」
など、気持ちをこめたり、誰かに話しかけたりするときにとても便利な言葉です。
今回も知識の定着を図るための問題プリントを作成しました。チャレンジしてみて下さい。
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今回の解説をもって自立語の解説は終了です。
次回からは付属語にフォーカスしていきます。まずは助動詞から解説を始めることにします。
では次回のブログもお楽しみに♪