ペンギン先生のブログ

個人レッスンプロ ペンギン先生の「学び」ブログ

現代口語文法(中学国語の文法学習)の重要性

ペンギン先生ブログの初投稿は『現代口語文法』の重要性について書いてみようと思います。

 

小学生および中学生の国語の授業時間が、英語やIT(情報)の授業の導入・拡大のしわ寄せで少なくなってきました。
学園祭や修学旅行、部活動など学校に求められることが多過ぎて、先生方の負担は増える一方です。世間では「教師=定額働かせ放題」なんて、とても笑えない表現までされており、あまりの激務に体調を崩す先生も後を絶ちません。
さまざまな科目や学校イベントなどの増加によって、授業時間が削られている科目の筆頭が国語ではないかと考えています。

読解の指導だけでなく漢字の書き取りや様々な語彙の習得のために多くの時間が費やされてしまうので、肝心の文法事項の学習に回せる時間が十分にありません。

「国語は日本人の母国語だ。特に文法的な解説や知識の習得はしなくても問題にならない」と言わんばかりに、文法学習に割かれる時間が減らされてきました。

私など、小学生の時に動詞や形容詞・形容動詞の学習をちょこっとしただけで、連体詞なんて習った記憶がありません。助動詞の活用については、高校の古典の授業で初めてその重要性に気付いたくらいです。

 

ハッキリ書きます。

高校で古典を理解するために文法事項を学習する機会があれば、まだ救いがあります。

しかし昨今のAO入試全盛の時代にあっては、仮に大学受験の際に国語の試験を課されていたとしても、古典が含まれない場合も多くあります。下手すると小論文を書くだけで「国語」という入試科目自体がない場合もあります。
そうなると、一生に一度もまともに自分の母国語に関する文法的な理解をしないまま大人になってしまう可能性が大です。
これは絶対にいけない。

 

なぜ日本語の文法を学ぶ必要があるのか

私が考える文法を学ぶ意義とは以下の3つです。

1.正しい文法の知識が身につくと、正しい日本語による文章を書くことができるようになる。
当たり前と言えば当たり前のことです。例えば「ら抜き」が文法的に誤りであると言われても、それが何を意味するのか分からなければ、自分が知らないうちに「ら抜き」をした文章を書いていることに気付くことすらありません。

2.小中学生のうちに現代口語文法を理解しておけば、高校の古典の学習が格段に楽になる。

これも容易に想像できるでしょう。日本の古文は難解なものも多いですが、元はと言えば「昔の日本語」なわけです。自分たちの先祖が使っていた言葉なので、現代語のルーツです。その文法事項は多岐に渡り覚えることも多いのですが、これを高校生になっていきなり始めるのはかなり厳しいと言わなければなりません。

私見ではありますが、古文の文法は現代口語文法の3~4倍のボリュームがあります。

動詞の活用の種類を例に挙げても、現代口語文法では5つ(五段活用・上一段・下一段活用・カ行変格活用・サ行変格活用)ですが、古典文法では9つ(四段活用・上一段活用・上二段活用・下一段活用・下二段活用・カ行変格活用・サ行変格活用・ナ行変格活用・ラ行変格活用)もあります。

古典の敬語に関する学習事項のボリュームは、現代口語文法の比ではありません。

私は小中学生にもしっかり文法事項を教えてきましたが、現代口語文法をマスターした生徒たちは、高校の古典文法も難なくマスターしていました。

自分たちの祖先の叡智を学ぶのはとても意義深いもの。文系志望だ・理系志望だと言わず、日本人ならだれもが古典に触れておくべきだと考えます。

古典を学ぶ際のハードルを下げるためにも、早い段階で現代口語文法を身につけることをお勧めします。

3.他の言語を学ぶ際に活用ができる。

私は30歳になってドイツ語に出会い、32歳で会社員を辞めてドイツに留学しました。

話す・聞く能力が低く大変苦労しましたが、ドイツの語学学校に通っても一つだけまったく苦にならない時間がありました。それは文法解説の時間でした。

文法的に理解する力を養っていたので、それが日本語であろうとドイツ語であろうと特に差を感じませんでした。お陰で文法の講義時間を、先生の話を聞いて理解することに当てることができました。
やはり得意分野があるというのは大切で、劣っている分野をカバーできることがあると踏ん張れるものです。私にとっての得意分野は間違いなく文法力でした。

仮に今、フランス語やロシア語を学ぶとしても文法事項はすんなり頭に入れられる自信があります。ドイツ語が特別な言語だと思っていないからです。

ちなみに、英語も文法は得意です。

さて、現代口語文法の重要性を説いたところで、これをどうやって学ぶかが問題となります。

ネットを検索すると丁寧な解説と演習問題が付いているサイトもあるのですが、ちょっと問題数が少ないと感じることがあります。

そこで、このペンギン先生ブログで現代口語文法について細かく解説をするとともに、ダウンロードできる問題プリントを提供したいと思います。

「習うより慣れよ」という言葉があるように、演習を積むことで知識を定着させることができますし、時として思いも寄らない「気付き」が期待できる側面もあります。

次回のブログでは、現代口語文法の学習事項を概観してみようと思います。
私の考えでは、細かいところまで丁寧に学習しても、4ヵ月もあれば現代口語文法を習得できます。

一緒に楽しく学んでいきましょう。

Youtube動画で以前公開していた現代口語文法の講義を再度公開します。
5年前に収録したものですが、見返しても古臭さは感じません。時代のトレンドを追うものではないからでしょう。
視覚・聴覚から頭に入るものもあります。どうぞご活用ください。

よければチャンネル登録もよろしくお願いいたします。

https://www.youtube.com/channel/UCYWsIXboIziuYbRyxQI8MhQ

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