【目次】
・単語を分類する
・自立語と付属語
・活用のある・なし
・なぜ単語の分類が重要なのか?
いよいよ文法学習の総論も終盤に差し掛かってきました。
この記事では「単語」を2つの側面(焦点の当て方)から分類することを試みます。
1.自立語か付属語か
まずは「単語」そのもので意味が通じるかどうか、という側面からの分類です。
たとえば、「ぼくは今日、学校でサッカーをした。」という文があります。
まずは単語分けしてみてください。
「ぼく / は / 今日 / 学校 / で / サッカー / を / し(する)/ た」と正しく分けられましたか?
ここで区切った一つ一つの単語を、それ自体で意味が分かるかどうかで分類してみてください。
意味が分かる単語:ぼく、今日、学校、サッカー、し(する)
意味が分からない単語:は、で、を、た
以上が単語の分類の第一弾です。
それ自体で意味が通じることばのことを自立語といい、
それ自体では意味が通じず、必ず自立語にくっついて用いられることばを付属語といいます。
なぜ「付属」なのか分かりますね。そう、自立語にいつも付属して用いられるからです。
私は個人レッスンする際、これを「コバンザメ」と呼んでいます。
2.活用が有るか無いか
もう一つの単語の分類法が「活用の有無」です。
活用とは何か?それは下に続くことばによって形が変わるかどうかに焦点を当てています。
たとえば、「学校」という名前を表す単語を取り上げてみましょう。
「学校」には下にどんなことばを続けても形に変化がありません。
すなわち、
学校が、学校は、学校で、学校に、学校も、学校へ、学校まで、学校から
といったように、「学校」はいつも同じ形のままです。
このように、下に続くことばに左右されずいつも形が同じであること(不変であること)を「活用が無い・活用しない」といいます。
ところが、「する」はどうでしょうか?
する。する時、すれば、しよう、した、しない、させる、せず、しろ!
といった感じで、下に続くことばに応じて形を変えています。
これが「活用が有る・活用する」ということなのです。
なぜ単語の分類が重要なのか?
ここまで単語の分類について2つの側面を解説しました。
側面とは見方・焦点の当て方・注目のしかたのことです。それはまるでコインの表裏のような関係と同じです。
表から10円玉を見れば宇治平等院鳳凰堂が描かれていますが、裏面にひっくり返すと10の数字が見えます。まるで別物のようですが、同じ10円コインなのです。
同様に、単語というものは一つですが、焦点の当て方がちがうことで ①自立語と付属語 ② 活用の有り無しという分け方ができるのです。
なぜここで単語の2つの分類法を紹介するのかというと、次回のブログで文法総論学習の最終段階である『十品詞分類表の作成』へと繋げるためです。
単語は最終的に10個の異なる品詞に分類できるのですが、その際に必要になるのがこの① 自立語と付属語 ② 活用の有り無しという分類方法なのです。
文法学習は算数の学びに似ていて、一つ一つ段階を追って学んでいくと「なるほどなぁ」と納得できることが多くなります。
次回『十品詞分類表の作成』を解説しますのでお楽しみに♪
今回もいつもと同じく知識の確認問題を配布します。
自習した成果を確認してみてください。