文節分けがある程度理解できたら、次のステップとして単語分けに挑戦してみましょう。
今の段階でスラスラと正しく切断できてしまうと、私の解説する余地がなくなってしまうのですが…
まずは単語の意味をおさらいしましょう。
単語とは、これ以上切断してしまうと、元のことばの意味が失われてしまうギリギリのところまで分割したことばの最小単位のことを言います。
例えば、”私は新しい学生服を買った。”という文で、もしも「学生服」を「学生」と「服」に分けてしまったら、学生が着る服(学生用の服)という意味で使われていた文脈から外れてしまいます。
なんでもかんでも切断すれば良いというものではありません。
かといって、「学生服を」を「学生服」と「を」で切断しなければ、「学生服が」…ある、「学生服も」…見た、「学生服でも」…参加できる、などの表現ができなくなります。なぜなら、「学生服を」をことばの最小単位としたのですから、これ以上切断することは許されないからです。
ということは、「学生服を」は単語を表していません。「学生服」と「を」に分割するのが正解となります。
この「切断し過ぎてはNG」であり、「切断が足りないのもNG」であるというところに単語分けの難しさがあります。
ただし、悲観する必要はありません。この先のブログを読んでいただければ10個の品詞の理解が進むにつれて、正しい単語分けができるようになります。
まずは単語分けとはどういうものか、おおざっぱに理解できたら先へ進みましょう。
最終的にすべての品詞の学習が終わった時点で「ああ、そういうことだったのか!」と目からうろこの落ちる体験ができるはずです。
さて最後に、単語分けと文節分けの重要な関係を書いておきます。それは、
文節の切れ目は単語分けの切れ目でもある
文節のほうが単語よりも大きなことばのまとまりなので、上記のポイントは納得してもらえるのではないかと思います。
もう一点補足しておきます。
小学生の時に「てにをは」ことばというものを習います。
「書いている」の「て」、「きみにあげる」の「に」、「本を読む」の「を」、そして「今日は暖かい」の「は」ですが、これは一般に助詞のことを指しています。
まだ助詞のことを解説していませんが、主語や目的語などを表す重要なことばです。
それ自体では意味の通じない付属語ですが、単語分けの際にはきちんと分けてください。
すなわち、
「てにをは」ことばは単語分けの際、必ず切断する
こと。
単語分けの際、「てにをは」ことばに注目すると、日本語がいかに自立語+付属語で文節を作り上げているのかが理解できます。これは世界広しと言えども、他の言語にはなかなか見つからない極めてユニークな特徴です。しっかり押さえておきましょう。
さあ、本日の解説はここまでです。
文節分けの解説をしたときに、問題プリントを基本レベル、標準レベル、上級レベルの3タイプ配布しました。
その問題を使って、今度は単語分けに挑戦してみましょう!
2 単語分け (基本レベル).pdf - Google ドライブ
2 単語分け (標準レベル).pdf - Google ドライブ
2 単語分け (上級レベル).pdf - Google ドライブ